今回は「鬼の10問 ⑤ 幹線の施設」の補足説明です。
まず「幹線」という言葉と「分岐回路」という言葉の違いをしっかり理解してください。
ここポイントです。
最初、私もこの区別ができていなくて、購入したテキストの似たような2つの図の違いを全く理解できませんでした。
簡単に言うと、照明器具などの負荷を付けてよいのが「分岐回路」です。
直接負荷を付けていけないのが「幹線」です。
直接負荷を付けない=ただ電気を通すだけということです。
そして、 「分岐回路」は「過電流遮断器を省略してはいけない」という点も大事です。
特に、DIY等を目的として第二種電気工事士の資格を取得しようとしている方は注意です。
DIY等では通常の建築工事と違った固有でトリッキーな配線工事になりがちだからです。
負荷を付ける「分岐回路」には必ず、「過電流遮断器」を付けなければいけません。
では、内容の説明に入ります。
まず、「幹線の施設」について、図で説明すると以下のようになります。
破線の「B」は省略した過電流遮断器です。
図1 幹線の施設
試験では、幹線を横に引いた
図2 幹線の施設の出題例
といった図で問題が出ます。
一方、「分岐回路等の施設」について、図で説明すると以下のようになります。
2つ前の図と似てますよね。どこが違うかわかりますか?
図3 分岐回路等の施設
こちらの図には必ず負荷(となるコンセント)が付いてます。
試験では、屋内幹線からの分岐(図2)という問題が多く、どいう言うわけか分岐回路(図3)、つまり分岐した先端に負荷がある回路の出題は、私の知る限りありません。
こんなことを言っていると出題されるかもしれませんが。
ただ、負荷がある場合問題が出題されても、0.35、0.55 は一緒なので分岐回路も一緒に覚えておくのが良いかと思います。
ところで、そもそもこんなこと、どこに決まりが書いてあるのでしょうか。
試験の法律の学科で出てくる「電気事業法」の下に「電気設備の技術基準」があり、さらにこの下の「電気設備の技術基準の解釈」に具体的な施工方法が示されています。
この中で、「低圧幹線の施設」と「低圧分岐回路等の施設」が示されています。
実際の仕事を行うには、「電気設備の技術基準の解釈」がバイブルにもなりますので、頭の隅に「技術基準の解釈」という言葉を置いておくと後々よいかもしれません。
というわけで、
「電気工事の施工方法」と「配線設計」のよく出る問題を「鬼の10問」として集め、今回は第5問として取り上げた「幹線の施設」に説明を加えました。
これで、補足の説明を終わります。
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