記事内に広告が含まれています。

引伸機とは フィルムカメラの世界 現像を自分で

引伸機が写るアイキャッチ画像
フィルム現像

暗室機材を今は一切手放してしまったのですが、先日、暗室機材の取扱説明書がゾロッと出てきました。

いい機会なので、これらを取り上げることで、フィルムの暗室作業の経験のない方に、フィルム現像や印画紙焼き付け作業を紹介したいと思います。

まず始めは、「引伸機とは」です。

引伸機とは

引伸機は、暗室の中でフィルムを透過した光を印画紙に当て、印画紙を露光する機械です。

簡単に言えば、プロジェクタです。

この作業の前に、フィルムは現像、乾燥してある必要があります。

引伸機のしくみを紹介している。引伸機は、上部から光を当て、セットした現像済みフィルムを透過した光を印画紙に当て、印画紙を露光する機械です。

LPL カラー引伸機 C7700 取扱説明書を基に作図

機械が大きいのは、フィルムと印画紙の距離が離れるほど、大きな写真が焼けるためです。

A4サイズ 297mm×210mmに近い、六つ切サイズ 254mm×203mmの写真をよく焼いていました。

1枚1枚の写真がほぼA4サイズなので、それはそれは迫力があります。

今でも、何枚か残っていますが、光沢のあるきれいな写真をじっくり眺めて楽しむことができます。

楽しかったですね。

露光をした印画紙は、現像液の入ったトレイに入れます。

もちろん、暗室作業です。

この現像液が、温度に敏感で、温度を一定にしないと、引伸機の3つの色フィルタを苦心して調整しても、思った色が出ません。

しかも、色合いをフィルタでいろいろと調整しながら焼いているうちに、今度は現像液が疲労してきて、これがまた発色に影響してきます。

現像液が疲労してくると、発色ばかりではなく、画像の切れも悪くなり、だんだん眠い写真になってきます。

現像液をいくども作り直して、やっと1枚、これだ!
というのが焼けるころには、朝になっていたなんてことが「何度」もありました。

沼です。

近づいてはいけません。

でも、楽しい。

白黒現像の方がまだやさしい?

カラーフィルムの現像がどうしてもやりたくなって、最初からカラーフィルムの現像や焼き付けに手を出していました。

白黒フィルムの方が、色が少ない分、簡単と言われています。

ただし、白黒も奥が深いので、いくらでもハマります。

カラー用は、白黒用に比べ、ふわっとした光が出るようになっていて、白黒用には光源部(ヘッド)を変える必要があると言われています。

しかし、カラー用の引伸機で、白黒のベタ焼きをして遊んでいました。

ベタ焼き(コンタクトプリント)とは、印画紙の上に直接現像したフィルムを並べて焼く方法です。

こうすると、印画紙がほぼA4サイズなので、小さいですが1度にたくさんのサムネイルのような画像が焼けるので、たくさん撮った中で、気に入った1コマを選ぶみたいなことに便利です。

カラー用ヘッドでも、結構強く焼けた印象があります。

まとめ

デジカメのプリントに比べれば、はるかに手間のかかるフィルムカメラの現像作業でしたが、とても楽しかったのは、間違いありません。

印画紙への焼き付け作業の前に、フィルム現像作業があります。

こちらも、追々おいおい説明します。

今後も、機材の紹介を通して、暗室作業の紹介をしてゆきたいと思います。

X(ツイッター @iro2info )にブログの更新情報などを上げています。

ご要望やご質問など、どうぞ。 (個人情報を書かないように)