テレビ番組の「博士ちゃん」でも人気の「昭和家電」や「昭和レトロ」。
うちにも、昭和から現役で使っている扇風機があります。
親しんだ、今の機械にはないデザイン、使える物を捨てるのはもったいない、などの理由から使い続けています。
ただ、古い機械を使うということは、それなりに注意も必要です。
注意喚起として、うちの事件を紹介します。
夏のある朝の出来事
扇風機で風を送りながら、家族で朝ご飯を食べていました。
すると突然、「バン!!」という大きな音が扇風機のモーター部分からしました。
近くに居た小学生の子供は、「おー、びっくりした」と反応していましたが、何もせずに扇風機を見ていました。
扇風機は、何事もなかったように回り続けていました。
まずは、スイッチをOFFにしました。
次に、コンセントを抜いて、様子を見ていましたが、それ以上何か起こる気配はありませんでした。
実は、気にはしていました。
国の機関である独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)からの呼びかけをテレビかインターネットで見たことがあるからです。
その呼びかけとは、「古い扇風機の火災事故」に関する物でした。
幸い、うちの扇風機は火災を起こしませんでした。
分解
ここから書いてある内容は、専門知識がある方が作業してください。
感電、火災のリスクがあります。
コンセントを抜いてあっても、コンデンサに電気が貯まっている場合、感電します。
自己責任でお願いいたします。
さて、何が起こったのか、調べるために裏ブタを開けました。
裏ブタを開けると、モーターの一部のコイルとコンデンサという部品が見えます。
扇風機から外したコンデンサの写真です。
東芝の文字が、歴史を物語っていますね。
CAPACITOR というのがコンデンサという意味です。
よく見ると、一部が曲がっています。
アルミの筒部分は丈夫ですが、弱いゴムの部分がめくれ、茶色の絶縁物が見えていました。
経年によるコンデンサの絶縁劣化により、破裂したのだと考えられます。
このコンデンサは進相用コンデンサと言い、モーターの効率を上げるために付いています。
第二種電気工事士の試験対策ページ「力率とは」に詳しく書きました。
火が出なかったのが、本当に良かったです。
部品購入
さて、自分で治せそうなので、部品の入手をすることにしました。
一番良いのは、このコンデンサを持って秋葉原に行って、お店のおじさんに、「これと同じ部品をください」と一言いうだけです。
秒で終わります。
秋葉原の電気街はそういう所です。
コンデンサの買い物以外にも、パソコンショップを久しぶりに覗こうかな、とか、あと…と、いくつかの用事が片付きそうなので、電車賃をかけて秋葉原に行くことにしました。
鉄道ガード下の電気街に入って、コンデンサを並べているようなお店を探します。
ここは、お店と言っても、一店舗の幅は2m位で奥行も同じくらい。
そこに、所狭しと部品が置いてあって、店舗というよりは屋台というのが近いかもしれません(すいません)。
ガード下なので、雨は降りませんが。
コンデンサを並べているお店のおじさんに、「これと同じ部品をください」と言うと、同じ規格のコンデンサを出してくれましたが、四角い形で、元のコンデンサより若干大きい物でした。
「う~ん、四角でなくて円柱のコンデンサが欲しいんだよ」と私が言うと、おじさんは「どうして?性能は同じだよ」と言いました。
私が、「扇風機に使うので、これだと大きいし、四角なので入らないし、裏ブタが閉まらないよ」というと、「残念だけど、うちには四角しかない。一つ隣の筋にコンデンサをやっている店があるから行ってごらん」と教えてくれました。
そちらの店に行き、おじさんにまた、「これと同じ部品をください」と言うと、今度は「どれどれ見せて、う~ん、はいこれ。」と渡してくれました。10秒とかかっていません。
これだから、秋葉原は早い!!
値段は思っていたよりは高かったですが、これでまたあの子供の頃から使っている扇風機が使えるなら、安いものです。
こういう時は、絶対に現物を持って、買い物に行きましょう。
それと、コンデンサは日本製を使いましょう。
やはり、品質が違うようです。
組み立て
さて、部品は手に入ったので、新しい部品の取り付け作業です。
最近は、電子部品の作業が多かったので、半田ごても15W(ワット)程度の非力な物しか手元にありません。
これでもなんとかなるだろう、と作業を始めましたが、熱がどんどん部品や配線に奪われて、全然半田が付きません。
「やめた。もっと大きな半田ごてを買おう」と、私には珍しく、作業をすぐに諦めました。
ネットで、60W位の有名メーカの半田ごてを買いました。
作業は、難なく進みました。
最初から、この大きさの半田ごてでやればよかったと思いました。
やはり、道具が合っていることは、大事ですね。
その後
元の場所にコンデンサを収めて、裏ブタをねじ1本で留めればおしまいです。
ものの10分もあれば作業完了です、合った半田ごてがあれば。
コンセントを差し込んで、ボタンを押すと、何事もなかったように、扇風機は涼風を送り始めました。
実は、このコンデンサが無くとも扇風機は回ります。
コンデンサは、効率を上げるための部品なので、扇風機は回るのです。
うちのコンデンサが壊れた時も、回る扇風機を子供がぼーっと見ていたくらいですから。
でも、コンデンサを外して使ってはいけません。
設計の想定外の使い方です。
目には見えませんが、流れる電流が大きくなってしまいます。
古い扇風機は、それでなくとも経年劣化もあるので注意して使わなければいけません。
扇風機が回るとしても、コンデンサを外して使わないようにしてください。
古い扇風機を使うときの注意点
では、古い扇風機を使うときは、どんな事に気をつければよいのでしょうか。
国の機関、NITEのホームページ「扇風機を使うときの注意点は?」に詳しく注意点が書いてあります。
これを参考にするのがおすすめです。
まとめ
NITEのホームページには、扇風機以外にも家電製品だけでも80品目近い製品の注意喚起ポスターがあります。
注意喚起ポスターは、家電製品以外にも、住宅設備、介護用品、生活雑貨について作成されています。
でも、余りに多くて、私などは凹みそうです。
ですので、全く注意を払わないのも良くないですし、かと言って心配し過ぎても生活していけません。
その中間の「気をつけて使う」、異常を感じたら直ぐに使用を停止する、というのが良いのかなぁ、と感じました。
うちでも、夜寝る時や留守にする時には、必ずコンセントを抜いています。
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うちでは dynabook を2台使っています。
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目を気遣って、ちらつきが少ない高品質モニターを使っています。
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