庭のツツジを美しく保つには、適切な剪定が欠かせません!
しかも、剪定をしないで放置すると、ツツジも2.5m位の高さになるので、庭の中でうるさい存在になってしまいます。
また、隣の家にも枝がドンドン伸びてしまいます。
このサイトでは、剪定って難しそうと感じる初心者の方にもできるツツジ剪定のコツを図解でわかりやすく紹介します。
また、一般的な庭木手入れの本に掲載されていない少しチャレンジングな方法も試みて、成功するにしても、失敗するにしても、このサイトに来た人に参考にしてもらえたらと思い、記事を上げます。
はじめに
実家では、親が植えた植木が大きくなってしまっています。
また自分の家にも庭木があり、これらの世話をしなければならなりません。
実はたいして庭木が好きなわけではありませんが、小学生の頃から家の仕事として庭木の手入れを手伝わされてきました。
そんな私が最近、ある本に出会い、剪定技術を勉強し直しました。
以下では、この本のポイントと実際の剪定をご紹介します。
オオムラサキ ツツジとは
たぶん、よく見る木だと思います。
庭木や低い街路樹として一般的です。

綺麗な花をたくさん付けるのですが、放っておくと見上げるようになってしまいます。
ツツジには、オオムラサキツツジ以外にも、たくさんの種類のツツジがあります。
さつきは、ツツジの中の旧暦の5月に咲く種類を指します。
なぜこのオオムラサキツツジを取り上げるかというと、芽吹きが良い木で練習台には良いと考えるからです。
剪定方法
剪定の教科書
「剪定のコツを紹介します」とは言ったものの、基本はこの本を見るのがベストです。
私の教科書です。
この本で学べる剪定技術の一部をご紹介します。
刈り込み剪定とは、切り戻し剪定とは
剪定の大事な考え方で、教科書や先生の動画でよく登場する「切り戻し剪定」について説明します。
剪定には、「刈り込み剪定」や「切り戻し剪定」などがあります。

刈り込み剪定は、よく玉状に仕上げる玉作りなどに行われる剪定で、剪定した直後は人が切った感のある揃った樹形になります。
剪定した感が出ますね。
ただし、しばらくすると、どんどん輪郭は崩れるし、茂って密々してきます。

一方、切り戻し剪定は輪郭内の次の枝付近で切ります。
後で説明するように、この時、原則切り残し枝を作らないようにします。

剪定方法の呼び方は、人により多少違うようです。
この記事では、教科書に従い、剪定方法を呼ぶことにします。
オオムラサキツツジの剪定の場合
では、オオムラサキツツジの剪定に当てはめてみましょう。
刈り込み剪定では、後々茂ってしまうことがご理解頂けると思います。

その一方で、花房の下で切るにしても、切り戻し剪定を入れることでうるさく茂ることが抑えられます。

5個の切り口が3個に抑えられえていますよね。
切り戻し剪定の欠点は、刈り込み剪定に比べ少し手がかかることです。
木の形や生えている場所、切らなければいけない量により、刈り込み剪定と切り戻し剪定をほどよく使い分けるのが良いと思います。
注意点 カルスが巻けるように剪定すること
剪定で気を付けなければならないことは、太い枝や幹に腐朽菌が入らないようにすることです。
腐朽菌とは、木を腐らせる菌のことです。
植物にもこの菌に対する防衛手段があります。
それがカルスと呼ばれるカサブタ(?)を作り切り口を保護することです。

「切り残し」を避け、できるだけ脇枝や葉っぱを残した位置で枝を切るようにしてください。
下の写真は、まだ教科書に出会う前に私が切り残しをしてしまった悪い例です。

こんな風にならないように。
もし切り難い枝なら、一度切りやすい位置で切った後に、正しい位置で切り直しをしてください。
先生のお手本
では、先生のお手本をお見せします。
13分ごろからオオムラサキツツジになりますが、その前のキンモクセイも参考になります。
玉造りの例ですね。
重要な原則 いつどの枝に花が咲くのか?
切り方はわかったところで、それ以外で重要なことをお伝えします。
木の種類(木種)により「いつどの枝に花が咲く」かが決まっているのです。
このことにより、極力花を残した剪定時期が決まるわけです。
教科書にはこれが書かれているので、とても重宝しています。
ツツジ類は、「頂部翌年」です。
これは、伸びた枝の先に翌年花が咲くという意味です。
裏を返せば、花が欲しければ新しい枝を伸ばせばよいことになります。
切ることによって、花が増えるというわけです。
不思議ですね。
もちろん、花芽の付く花芽分化前に切れば、という条件が付きます。
剪定時期 開花後がおすすめ。遅くとも7月中に終わらせる
オオムラサキツツジやさつき、ツツジの剪定時期は、極端に寒い1,2,3月と暑い8,9月を除いた時期です。
特に、開花後から花芽分化(7,8月)までに剪定をすると、翌年の花を失うリスクを下げられます。
5,6月は、まだ暑くもなく、寒くもない日があるので剪定日和です。
うまくすれば、まだ蚊もいません。
6月は、梅雨の時期ですが、梅雨の晴れ間もあります。
6月の晴れ間は、夏の晴れ間ほど湿度が高くない日もあるので、作業がしやすいです。
というわけで、私は6月の晴れ間が大好きです。
逆に、暑い日は何月であっても作業を控えましょう。
暑い日にどうしても作業するなら、時間を選べば作業がしやすいです。
5,6月なら、5時には日も昇っているので、音を立てなければ、早朝からの作業も可能です。
朝飯前とはよく言ったものですね。
また、日が沈む前の数時間も涼しくなります。
日陰になる場所もありますね。
オオムラサキツツジは芽を吹きやすい
先ほども言いましたが、他の木種と比較して、この木種は芽を吹きやすく、初心者にも安心して「剪定の練習」ができる木だと思います。
切った先端部だけではなく、枝の途中にも日が当たるようになると、枝の途中からもどんどん芽を吹き始めます。

この写真の部分は、枝を増やしたい所なので、あえて切り戻し剪定をしていません。
うちの剪定
教科書はあくまで基本で、うちでの実践的な剪定を紹介します。
木の状態によっては、同じ剪定方法でも枯れてしまうこともあります。
実施に関しては自己責任でお願いいたします。
うちでは、花後萎れた花も見た目が悪いので(特に道路側)、萎れると剪定を始めます。
ただし、花が残っているうちは蜂が来ているので注意してください。
しばらくオオムラサキツツジの前に立っていると、羽音がするかどうかで蜂がいるかどうかわかります。
刈り込む場所は、主に花房の下からです。
萎れた花を除くのと、木を大きくし過ぎないためです。
丸い樹形にしたいわけではないので、見た目で剪定バサミを使って、チョン、チョンと切っていきます。
剪定で重要なのは、枝の先だけ切ると茂るということです。
木は切られると「それっ、5倍返しだぁ!!」と言わんばかりに芽を吹きます。
特に、木の上の方には根からの栄養が行くようにできていますので、どんどん芽や枝が出ます。
なので、うるさくしたくなければ、先端を刈り込むのではなく、望む長さの下の脇枝まで切り戻します。
よく、ご近所で、「植木って、切っても、切っても、うるさく茂ってくる」って言っている方いませんか?
実は先端だけを切るとむしろうるさくなってしまうのです。
逆に例えば、「目隠しのために、もう少しこの辺に枝があるといいな」と思う所では新芽を吹くように、あえて先端だけ切っています。
切り方に迷った時は
「初心者でもできる簡単なやり方」とは言ったものの、樹形を綺麗にするというのは奥の深い話で、1回2回くらいの剪定経験では体得できないのかもしれません。
でも、ご心配なく。
またすぐに、新芽が生えてきます。
すくなくともまた来年、再トライできます。
ここで、どこを切ったらよいか分からない時に、1つおすすめな切り方を紹介します。
伸びて高さや幅を取ってしまっている枝を見つけて、まずはその枝を切り戻す、という方法です。

この切り方だけで1株ぐるっとやるだけで1周り小さくなるはずです。
2~3m離れてみて、もっと小さくしたければ、さらにこの方法で剪定して、「これくらいでいいか」というところまで切ってみてください。
もっと言うと、仕上げたい輪郭のさらに15cmから20cmくらい小さくしてもOKです。
なぜなら、すぐ芽吹いてそこから15cmから20cmくらい今年のうちに大きくなるからです。
ただし、脇枝や葉っぱを必ず残してください。
また、日差しがキツい時期に一度に外の葉を切りすぎると、今まで日に当たっていなかった葉に強い日が当たり、焼けてしまうので、そこそこにしておいてあげてください。
さらに、先だけをチョンと切らないでください。
そこから枝がたくさん伸びてくることをお忘れなく。
剪定後の手入れ
切って終わりではなく、切った後の話を説明します。
大きな切り口には、お薬を塗る
年輪が見えるような太さの切り口に癒合剤を塗り、雑菌から切り口を守るようにしています。
塗り方にもちょっとしたコツがあります。
奥の枝から、手前の枝に塗っていきましょう。
手前の枝に先に塗ると、奥の枝を塗る時に癒合剤が自分の服に着いてしまいます。
また、奥の枝に手を伸ばす時には、剪定した手前の枝で自分を突かないように注意してください。
ここで矛盾することを言うようですが、最近の樹木医学では、癒合剤を塗らないという考え方もあるようです。
私は、塗った方が良いかもと感じているので、今は癒合剤を塗っています。
肥料の与え方
基本的に、オオムラサキツツジに肥料を与える必要はありません。
肥料を与えずとも、切る時期を間違わなければ、近所の人に褒められるくらい多くの花が咲きます。
水やりのポイント
水やりも特にオオムラサキツツジには、必要ありません。
オオムラサキツツジに限らず、植物に水を普段から与えすぎると、根を張らずとも水が得られるので根張りが悪くなることがあります。
根張りが悪くなると、水やりを忘れたり、旅行などで水やりが出来なくなった時に十分に水が吸えず、枯れてしまうことがあります。
病害虫対策
病害虫もそれほど困ったことはありませんが、剪定で葉っぱを少なくした際に虫にやられると心配になります。
そんな時には、一時的に農薬を使うのも良いと思います。
うちでは、オオムラサキツツジに農薬をほとんど散布しませんが、剪定で葉が少ない枝に病害虫の傾向が見られたら早めに農薬散布で対処しています。
もちろん、酷く虫食いが進むようなら、精神衛生上も良くないので、農薬散布します。
おすすめの剪定グッズや関連アイテム
もしこれから買われる方がいましたら、ご参考にしてください。
剪定バサミ
長く使うことになるので、少しよい物がおすすめです。
この剪定バサミはおすすめです。

実家ではもう10年以上、うちでも数年前から使っています。
実家で使っていて使いやすいので、うちでも同じものを使っています。
うちではもう一丁ちがう剪定バサミがあったのですが、使いにくいのでこれに買い直しました。
切れ味がいいのと、重さが手ごろで、重さの重心がいい所にあります。
重心が変な所にあると、道具はとても使い難くなります。
やはりある程度値段がするしっかりしたものが使いやすいです。
木バサミ(園芸バサミ)も持っていますが、オオムラサキツツジの剪定には剪定バサミの方が使いやすいと思います。
癒合剤
今は、この癒合剤を使っています。

どのメーカーの癒合剤が一番効果があるかはわかりませんが、この製品は色が茶系で塗ったところが目立たないのがいい所です。
他の製品は明るいオレンジ色の物もあり、塗った直後に「ここ切りました」と目立つ物がありました。
まとめ
オオムラサキツツジを剪定 初心者でもできる簡単なやり方と注意点を図解で、なるべくわかりやすく説明したつもりです。
オオムラサキツツジは、芽吹きが良い庭木なので、良い練習台になってくれると思います。
ここでもう1つアドバイスを。
萎れた花びらが付いているうちに剪定作業すると花びらの色が袖に付きますので、色がついても良い物を着て剪定作業をすることをおすすめします。
暑くない時を選んで剪定作業をしてみてください。
あーだ、こーだ考えてやっていると、だんだん、楽しくなってくるかもしれません。
では。
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