VVRケーブルとは、簡単に言うと、VVFケーブルの断面が丸い版です。
VVFケーブルとの違いは、形だけではなく、紙のような介在物があることも違います。
電気工事士の実技試験にVVRケーブルの外装(シース)剥きが出題されます。
ところが、ナイフを普段使っていないので、慣れない電工ナイフを使わないで済む方法を探している人が多くいます。
そこで、新しく、電工ナイフを使わない、傷が入り難い方法を考えました。
名付けて、VVRケーブルカッター戦法!!
電工ナイフを本投稿では使いませんが、電工ナイフは実際の作業では頻繁に使います。
ですので、いずれ電工ナイフの練習もしてください。
電工ナイフの練習のヒントになる要素も、この方法に入っていますので、
電工ナイフの補助輪付き練習と思ってもらって良いと思います。
インターネットで、よく検索されるケーブルストリッパーを使う方法は、以下のようにVVFケーブルを剥く刃でVVRケーブルも剥いてしまおうとするものです。
しかしこの方法の欠点は、絶縁電線が撚ってあるため、刃を当てる位置での絶縁電線の位置関係がわからず、刃を入れてみないと傷が付くかどうかわからないという点です。
新しい方法は、線の中心部を触らないで済む方法です。
この方法は、「ケーブル切断用カッター」の部分を使います。
この方法を引用されるサイト主さんへ
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持ち方
まず、下の写真のように、ケーブルストリッパーとケーブルを持ちます。
そして、ケーブルを、ケーブルストリッパーの切断用カッター部に当てます。
右手でケーブルストリッパーを少し締めながら、左手で線を回しながら外装を切ります。
作業時には、下の写真のように構えると、刃と切られる外装の両方が見られるのでおすすめです。
電工ナイフでも下から刃を当て、刃と切られる外装の両方が見られる構えをおすすめします。
この時、刃とケーブルを90°にすると、切り始めと切り終わりがずれにくくなります。
しかも断面がケーブルに対し垂直なので、剥いた長さも一定になります。
下の写真のようにならないように。
切込み方
慣れるまでは、1周を1回で切り込もうとせずに、少しずつ外装に切り込んで、数周かけて、紙などの介在物に刃が当たるか、当たらないか位までグルっと全周切り込みます。
右手は挟む力加減を調整します。
左手で切込み深さを調整しつつ、ケーブルをグルグル回して、徐々に外装を切ってゆきます。
このあと手で回して、外装をちぎってから外すので、多少なら外装に、切り残しがあっても構いません。
以下の写真は、見やすくするために上の切り口を開きました。
刃を深く入れ過ぎ絶縁電線を傷つけないように。
介在物があるのは幸運ですね。
深く入れ過ぎ絶縁電線を傷つけるくらいなら、浅い方がいいです。
この後、回して外装をちぎればよいので。
ちぎれないようなら、注意深く切り残しの位置に刃を当て、もう少し深く切ってください。
この時は、少し介在物を切ってしまいました。
外装の取り外し
外装の取り外し方法は、いくつか考えられますが、切込み深さによります。
皆さんもいくつか試して、ご自分に合ったやり方を見つけてください。
介在物まで完全に刃が届いて、ほぼ外装を切っているなら、剥く方の外装をグルっと「手」で回し、引っ張るか、回さずに「手」で、そのまま引っ張ります。
使う側と捨てる側の縁が切れていれば、介在物の紙があるので、VVRケーブルは、軽い力でスーッと抜けます。
あるいは、せっかくストリッパーを使っているので、ストリッパーで引っ張っても良いかもしれません。
この時、下の写真ではやっていませんが、赤い矢印方向に左手の親指で、ストリッパーを押してください。
力がかけられます。
人によっては、ペンチでつまんで引っ張るのが良いかもしれません。
絶縁電線を痛めないように。
端っこをつまむことに慣れれば、ストリッパーの先端で引っ張る方法もあります。
これも、絶縁電線を痛めないように。
慣れると、ぎゅっと、外装をつまんでも、意外と絶縁電線を痛めません。
試してみてください。
電工ナイフの補助輪付き練習という訳
この方法は、電工ナイフの練習にも良いと思います。
外装剥きは、刃を深く入れれば、外装を外しやすくなりますが、絶縁電線に傷をつけやすくなります。
刃を深く入れずに、切込みだけ入れて、後はストリッパーの先端やペンチで、外装をグルっと一周ちぎる感じがおすすめです。
刃が深く入っていないので、絶縁電線に傷が入らないのです。
また、やってみるとわかるのですが、外装は傷が入っていれば、工具で引っ張ると簡単に切れていくのです。
この辺の感じがつかめると、電工ナイフも使いやすくなるのではないでしょうか。
つまり、電工ナイフの作業でも、そんなに思いっきり刃を食い込ませなくてよいのです。
測って見たところ、VVRケーブルは外装の厚さが、1.4mm~1.6mm位でした。
ですので、0.5mm~1mm位、刃が入っていれば、工具で引っ張り、外装の使う側と捨てる側の縁は切れるのでは、という感じです。
どのくらい刃を入れなければいけないかは、その後ペンチ類で、どのくらいしっかりつかめるかによります。
なので、電工ナイフの方法でも、電線の長さ方向にも切込みを入れ、ペンチ類で掴みやすくする方法があります。
切るというよりは、電工ナイフで傷をつけて、ペンチで引っ張る、という感じです。
もちろん、絶縁電線を痛めない程度に。
上の方法に慣れたら、試験対策の滑り止めの方法を習得できたので、ぜひ電工ナイフのVVRケーブル剥きにもトライしてください。
まとめ
電工ナイフを使わない、ケーブルストリッパーを使った、新しいVVRケーブルの剥き方を紹介しました。
この方法は、柔らかい物をケーブル切断用カッターで切ったときに、切れ味が抜群だった感触にヒントを得ました。
もちろん、ペンチのような他の工具でも同じように作業できます。
ただし、切れ味が良い工具がおすすめです。
銅線を散々切ったペンチでは、VVRを潰してゆくだけで、外装は切れませんでした。
この投稿は、電工ナイフを使わないことを推奨しているのではなく、剥がす外装の性質を学んで、早くコツを覚えて欲しいという思いもあります。
VVRケーブル以外にも、電工ナイフは、ゴムブッシングの切込み入れにも使います。
電工ナイフは使えるようになると、ナイフを使うことが楽しくなります。
この辺のことも、近日投稿する予定です。
では、怪我をしないよう、練習を頑張ってください。
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今時、こういうのもあります。
材料は、切ってしまったりするので試験対策にしか使えません。
なので、返すというサービスもあります。
材料の処分も楽で、価格も半分位でしょうか。
器具と電線だけ返却、数量限定だそうです。
レンタルではない3回セット。工具、テキストなし。
アマゾンでのレンタルではない3回セット。工具、テキストなし。
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この他の実技用道具や材料は、「独学一発合格!実技試験対策」に書きました。
教科書で一通り勉強派向け
私はこれで一発合格
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